中国からOEMで作ったオリジナル製品を輸入してビジネスを行う場合、多くの方が気にされるのが、中国人と日本人の物作りの違いです。中国も世界の工場と呼ばれるようになって、昔ほどひどいものではないかもしらませんが、それでも中国でのOEMを不安に思っておられる方が多いのではないでしょうか。今回は中国人と日本人の物作りの違いについて考えみたいと思います。

 

○中国人と日本人の物作りの違いは？

　まず、それぞれの物作りにおいて見られる特徴について見ていきます。まず、日本人の物作りについて見ていきます。日本人の物作りについては、次のようなイメージをお持ちだと思います。

　・決して納期に遅れることはない。

　・こちらの要望通りのものを作ってくれる。

　・決して、見えないところで手を抜いたりしない。

　・常に最善を求めて、場合によっては提案もしてくれる。

　ざっと言うと、こんな感じではないでしょうか。対して中国人の物づくりというのは、全てこの逆のイメージを持たれているのではないでしょうか。

・納期を守らない。

・指示した通りにしれくれない。

・見えないところでは、手を抜く、安く仕上げようとする。

・こちらが指示していないことは、例え間違っていると分かっていてもやってくれない。

　日本人は生真面目な職人で、対して中国人は、モチベーションの低い工場生産といった感じだと思います。　

○中国人の物作りの背景にあるものは？

　では、何故、中国ではこのようなことが起きるのでしょうか？背景には次のような考え方があります。

　・少しでも楽をした方が得だ。

　・間違いはあって当然。

　・それぞれの立場で最低限の責任を果たせばいい。

○中国でのOEMに対するイメージは？

　これらの考え方に馴染んできている結果、中国の製造現場では先ほど紹介したような状況になっていると考えられます。その結果、次のようなことを心配されると思います。

　・納期が守られない。

・不良品が混じっている。その割合が多い。

・見えない部分で、粗悪な材料や製法が見られる。

・融通が効かない。

○中国の製造現場で、OEMを成功させるには？

　では、中国でOEMを成功させるのにはどのようなことに注意しなければいけないのでしょうか。中国人を一気に日本人のようにするのは無理がるかもしれません。あくまでも中国人の特徴を理解した上で、次のような取り組みをしていく必要があります。

　・リーダーとなる人材を見つける。

　・日本人とは違うという前提で、作業について指示する、教える。

　中国人の中でも、優秀な方は沢山います。理解力に富んで、努力を怠らない、そういう人を見つけて、作業現場でのリーダーとして位置づけし、彼にイニシャティブを与えていくことも1つの方法です。

　また、作業等について指示をする場合に、日本人と同じ目線、前提で指示をしてしまい失敗に繋がることがあります。相手は、一生懸命に理解しようとしているつもりですが、そもそもの前提が違うので、方向性が違ってしまっていた、結果が伴わなかった、というケースがあります。あくまでも、彼等のことも理解した上で、接していくことが必要です。

 

中国人と日本人の物作りの違いについて、見て来ました。「郷に入れば郷に従え」という言

葉があります。中国に限らないことだと思いますが、相手のことを理解することは、成功

への第一歩です。そして、勿論、それぞれの製造現場の特徴なども理解しておく必要があ

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